平成16年 5月1日(土) 晴
用事のついでに、深田久弥 山の文化館に寄ってみる。昨年12月に会館し、高田宏さんが館長になっている。入館料は310円だが、平成17年3月31日までは無料(^_^)。

山長という織物会社の土地と建物を譲り受けた加賀市が、山の文化館に改修。建物も間もなく100年を迎える、有形文化財の指定を受けているという説明だった。門をくぐると、樹齢650年ほどの大銀杏が真正面にどっしりと立っている。芽吹いたばかりの新緑が美しい。
説明を受けながら、中を案内していただく。入ってすぐ左に図書室があり、山関係の本がびっしりと書架に並んでいる。増永さんの「福井の山150」もあった。今読んでいる「屏風山脈の旅」もあった。「山と渓谷」「岳人」もバックナンバーが揃っている。山の資料を探すこともできそうだ。
右手の突き当たりの部屋が「久山山房」で、深田久弥の遺品が展示されている。石倉をそのまま展示室にしてあるのだが、扉の飾りが打ち出の小槌になっていて、微笑ましかった。
色紙「北に遠ざかりて 雪白き山あり」「山の茜を顧みて 一つの山を終わりけり 何の俘のわが心 早くも急かるる次の山」があった。2枚目の色紙の言葉は、富士写ケ岳の枯淵コースに立て札があったなあなどと思う。テントやヤッケも今から考えると寒くて重くて、山に行くのも苦労が多かったことだろう・・・。時代を感じさせる。
「日本百名山」の本も、知っている山だけを読むというなまくら読書だが、福井県に関係のある箇所は興味深い。「日本百名山その後 山頂の憩い」の中には奥様と武生の日野山に登ったことも書いてあって、興味深く読んだことを思い出した。再読して、最後の山行きが日野山になってしまったと、あとがきの中で奥様が書かれている。
石倉を出た所で日本百名山のビデオを見られるようになっている。大画面で「荒島岳」を見た。息子さんが福井山岳会の方々と登った時の様子をビデオに収めてあるものだった。




深田久弥(ふかた きゅうや)は「きゅうさん」と呼ばれたので、自宅の庭に建てた書庫を「久山山房」と名付け、山関係の本をたくさん揃えてあった。特に外国の山、ヒマラヤ関係の本は貴重で、借りにくる人も多かったようだ。




裏庭には将来林になるようにと木々が植えられている。遠い将来の林の中に建つ風景を想像してみる。
雨の日や山関係の調べ物がある時には立ち寄りたい場所だ。




ズダジイの大木(南北朝の時代のものとか) 久山山房 大銀杏 山スキーのシール
2階の休憩室のホワイトボードに訪ねて来られた方々のコメントがあり、100名山の登山を達成したと書かれている人もいた。
年表を見ると、「小林秀雄らと文学界を創刊」とあり、文章も読んでみたいと思った。


2階の休憩室 昔のスキーとカンジキなど


今日は連休の初日とあって、訪れる人も少なくひっそりと静かだった。
しかし、とってもいい雰囲気の空間だった。

すぐ近くに深田久弥の生家があるので寄ってみた。石碑が建っている。弟さんがおられるということだったが、介護を受けられるような年令(90才くらい)とか・・・。紙屋さんと印刷業だが、深田印刷部という文字右から読む文字がそのままあった。「深田久弥の追憶」という追悼集の復刻版の中にある写真(昭和11年頃)と変わらない佇まいだった。


